NPについては、5月19日の経済財政諮問会議において、甘利明・内閣府特命担当大臣(規制改革)から「医師不足について、これに対応するため、より高い専門性を持つ看護師の業務範囲拡大をし、医療従事者間の役割分担の見直しに取り組むべきと考える」との発言があった。
これに対し、舛添要一・厚生労働大臣は、「NPが切り札ではない。足りないのは医者なので、医者を増やす。これに尽きると思っている」と述べた。
また、麻生太郎・総理大臣は、「看護師の役割の拡大は、『経済危機克服のための有識者会合』や『社会保障国民会議』の提言でもある。厚労省において、専門家を集め、日本の実情に即して、どの範囲の業務を、どういう条件で看護師に認めるか、具体的に検討していただきたい」との指示を出している。
これに対し日医は、「国民皆保険制度のある日本では、国民は同じ医療を受けられるようにすべきであり、このような仕組みはなじまない。看護師の業務分担の拡大については、保健師助産師看護師法(以下、保助看法)の範囲内で行うべきだ」と主張した。
中川常任理事は、「NPの導入が最も進んでいるのは米国であるが、米国では民間保険が中心であるため、支払い能力によって受けられる医療に差があり、医療の質よりも医療費の安さが優先されることもあることが要因である」と指摘。
「米国ではNPは看護師と医師の間くらいの存在で、軍隊における衛生兵のようなもの。支払い能力がないからNPで良いだろう、という考え方は日本にはなじまない」と批判した。
また、医療の質の観点からも、「診察・診療は軽微な症状や症状が安定した時期であっても、高度な医学的判断を必要とする。重篤な病気も、最初はすべて軽症。患者にとって不幸な結果をもたらすだけでなく、生命をも脅かす」と主張。
国内の学会でも、日本外科学会など外科系の学会を中心に、NPの導入を支持する見解が出されているが、「これはあまりに人手が足りない現状を何とか解消しようという点から始まったことであり、それがベストだという考えではない」とした。
一方で、看護師の業務分担の拡大そのものについては「反対ではない」とコメント。
ただし、これは現行の医師法、保助看法で十分対応できるとした。
保助看法では、看護師が行う「診療の補助」について、具体的な内容は規定されていない。
中川俊男常任理事は、看護師による静脈注射が認められるようになった例などを挙げ、「診療の補助」の範囲は医師の指示や医療の普遍化・高度化によって変化すると指摘。
日医としても、医療現場における実際の業務の把握・現行法の下での業務分担のあり方を検討していく考えを示した。
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医師不足の現状から、NPの議論が持ち上がっているというのは、やや本意ではありませんが、このような議論ができるというのは非常にうれしいです。
我々看護師が、もっと責任を負うべきであるというのは、以前から主張してきました。
責任を負うことができて、初めて権限が付いてくるのだと思います。
現在NPを目指して努力されている看護師方は、当然このような責任意識を強くもっていらっしゃると思います。
このような看護師が増えることが、我々看護師が社会的にも、職業的にも、さらに認められ、そして必要とされることにつながるのではないでしょうか。
我々看護師は、患者や国民の「生活」について、もっと言えば「生き方」を支えていく職業です。
医師のそれより、さらに範囲が広いものです。
医師よりも広い範囲で責任を負っていくべきです。
そうすれば、自然と権限は付いてくると思います。
それが、日本の看護の更なる発展につながるのではないでしょうか。
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